野球技術向上のために、チーム練習内や自主練習にて素振りを行っている人をよく見かけます。
一生懸命なのはとても良いことですが、指や手のひらには痛々しいマメが出来てしまった…なんて人も多いのではないでしょうか?
マメが出来てしまうのは良いことなのでしょうか?
マメのできる場所でわかること、効果的な素振りのやり方についてまとめてみました。
執筆者&監修者の紹介
執筆者:野球素人ママ「アオイ」
◇30代、ワーママ(子どもは小1の男の子1人)
◇趣味は「子ども」と「仕事」。平日はとっても忙しい!
◇野球は全くの素人!(学生時代はテニス部)
インタビュー・監修:野球指導者パパ「ケンスケ」
◇30代、全年齢対象の野球パーソナルトレーナー!指導歴は10年以上
◇小学3年生から野球を始め、現在も草野球プレイヤー
◇過去には学習塾の先生をやっていたこともあるため教え方はピカイチ!
◇かなりコアな知識まで豊富な野球オタク
野球選手のマメができる場所の意味
野球の素振りでできるマメの位置は、意外に重要なサインを含んでいます。
バットの握り方やスイングのフォームによってマメができる場所が違い、どの場所にマメが出来ているのかを見ることで打撃技術を見直すヒントが得られます。
マメの位置が重要な理由
自身がスポーツをやっていた時には「マメができる」=「痛いから嫌だな」という感情しか抱いていなかったのですが、マメのできる位置を見ることでわかることがいくつかあります。
バットの握り方の良し悪しがわかる
バットを正しく握ることができていないと、特定の部分に負担がかかりマメができることが多いです。
例えば、手のひら中央にマメができる場合は、バットを過度に握り締めている可能性があります。
指の付け根付近でバットを支え、手のひらに力がかかりすぎない握り方が理想です。
スイングの癖がわかる
マメができる場所は、スイング中の体の使い方の癖を表していることがあります。
例えば、指の付け根や手のひらに頻繁にマメができる場合、手首の動きやスイングのタイミングに問題があるかもしれません。
長期的な怪我予防
同じ場所に何度もマメができると、痛みや怪我のリスクが高まります。
マメが頻発する場合、握り方やスイングを見直すことで将来の怪我を予防することが出来ます。
マメができる場所を観察してみると、打撃技術やフォームの改善のヒントに繋がります。
ケガ防止&効率的なスイングを目指しましょう。
マメのできる人とできない人
素振りを頑張った人全員がマメができるとは限りません。
手にマメができるかどうかは、主にバットの握り方やスイングの癖、手の皮膚の状態によって異なります。
握り方・スイングの力加減
マメができやすい人は、バットを強く握りすぎていることが多いです。
バットを強く握ると、スイング中に手のひらとバットがこすれやすくなり、摩擦が増えてマメができやすくなります。
逆に、リラックスした握り方をしている人は、余計な摩擦を減らせるため、マメができにくくなります。
手の皮膚の状態
手の皮膚が柔らかい人は、摩擦や圧力に弱いためマメができやすくなります。
これに対し、手の皮膚が硬くなっている人(長く野球を続けている人や肉体労働をしている人)は、摩擦に強くマメができにくいです。
バットの使い方や道具の違い
バットや手袋の種類によってもマメのできやすさに違いが出ます。
手にフィットしていないグリップのバットやバッティンググローブを使用していると、摩擦が大きくなりマメができやすくなります。
適切なバッティンググローブやテーピングを使用することで、マメを防ぐことができます。
良いマメと悪いマメがある
野球におけるマメの場所は、プレーやスイングのフォームが適切かどうかを判断する上で重要な指標となります。
特にバッティングにおいて、どこにマメができるかで、スイングの質や握り方に問題があるかがわかります。
以下に「良いマメ」と「良くないマメ」について説明します。
良いマメ(フォームが適切な場合)
まずは、フォームが適切な場合にできる、「良いマメ」から見ていきましょう。
指の付け根部分(特に小指の基部)
バットを握った際に下側になる手(右バッターなら左手、左バッターなら右手)の薬指や小指の付け根部分にできるマメは、スイングの力が正しく伝わっているサインです。
特に小指は、スイング中のバランスやコントロールを取るために重要です。
下側の手でバランスを取り力を効率よく伝えられていると、この部分に摩擦が集中しマメができやすくなります。
練習方法
<小指のリラックス>
グリップエンドを握る際、小指に過剰な力を入れないようにします。
小指はバットを軽く支える程度で十分です。
小指をリラックスさせることで、手首の可動域が広がり、スムーズなスイングが可能になります。
また、グリップエンドにテープを巻いて、握りやすくすることも効果的です。
良くないマメ(改善が必要な場合)
次に、改善が必要な「良くないマメ」の場所も見ていきましょう。
指先や指の腹部分
指の先端や腹部分にマメができるのは、バットを強く握りすぎている可能性があります。
指先に負担がかかるのはフォームが硬い証拠です。
強く握りすぎると、指先に余分な力がかかり摩擦が増え、マメができます。
改善するには…
<握り方の見直し>
バットを強く握りすぎず、手全体で均等に力を分散させることが重要です。
握る力を柔らかくし、リラックスした状態でスイングすることで、指先にかかる負担を減らせます。
特に手のひらを使ってバットを支えるようにスイングしましょう。
手のひらの中央部分
手のひらの中央部分にマメができるのは、手の中でバットが動きすぎていることを意味します。
これは、バットをしっかりとコントロールできていない場合に起こります。
バットが手の中で滑ると、無駄な摩擦が生じ、マメができやすくなります。
改善するには…
<バットの位置調整>
スイング中にバットが手の中で動かないように、握る位置や力加減を調整しましょう。
バットが手の中で滑らないように、適度な握力を保ちつつ、無駄な力をかけないように意識します。
また、バッティンググローブやグリップテープを使ってグリップ力を向上させると、手のひらにかかる摩擦を減らすことができます。
親指の付け根の上部(特に内側)
親指の付け根(母指球の上の部分)やその周辺にマメができる場合は、不自然なバットの握り方をしている可能性があります。
これによりバットと親指付け根上部が不自然に接触し、摩擦が生じてマメができやすくなります。
親指を使って無理に力を入れすぎている場合もあり、スムーズなスイングができていないことも考えられます。
改善するには…
<親指の力加減を調整する>
親指に過剰な力をかけないように握り方を調整します。
親指は支える程度の力で握り、他の指と均等に力を配分することで、摩擦を軽減できます。
特に、親指がバットに強く押し付けられないよう、バットの持ち方や握り方を見直すことが大切です。
素振りで正しいフォーム・振り方を身につける
マメのできる位置から、バッティングにおいてどのような点を改善したら良いのかが見えて来ましたね。
バッティングフォームや振り方の見直しを行う上で、有効な練習方法「素振り」について深堀りしていきます。
素振りの効果
素振りを行うことのメリットは3つあります。
フォームが固まる
何度も振り続けることで、自分に合った正しいフォームを固めることができます。
構えて、スイングし、フォロースルーまでの一連の流れを身体に覚えさせましょう。
バットを振る力が付く
まだ力のない子どもたちにとって、重たいバットを正しくフルスイングするのは至難の業。
そんな状態ではなかなかボールに当てることなんて出来ません。
素振りを繰り返すことで、バットを振る力をつけていきましょう。
スイングスピードが速くなる
スイングスピードを上げることはバッターのミート率向上、飛距離UPなど様々なメリットがあります。
正しいフォームで素振りを行うことで、スイングスピードアップが期待できます。
具体的な素振りの方法
具体的な素振りの練習方法については、過去記事「【少年野球】素人親子でも出来る、バッティングの練習方法!小学校低学年向け」にもまとめておりますので、そちらをご確認ください。
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マメができた時の対処法と予防法
マメができたときの対処法は状況によって異なりますが、以下の方法で早く治して次の試合に備えたいですね!
特に、痛みを軽減しつつ感染症を防ぎ、悪化させないことが重要です。
破れていないマメの対処法
破れていないマメは、体が自然に治癒しやすい状態です。
この場合、できるだけ保護して悪化させないようにしましょう。
清潔に保つ
マメの周辺をしっかりと洗い、清潔に保ちます。
汗や汚れが原因で炎症を起こすことがあるため、きれいにすることが重要です。
保護する
マメが摩擦などで悪化しないように、テーピングや絆創膏で覆います。
専用のマメ保護パッドを使うのも効果的です。
プレー中は特に摩擦を避けるために、スポーツ用テーピングやバッティンググローブを使用するのもオススメです。
冷やす
マメが痛む場合は、軽く冷やして炎症を抑えましょう。
具体的には、氷をタオルに包んで短時間患部に当てます。
(応急処置)水を抜く
マメは潰さないことが基本ですが、水が溜まり過ぎて圧迫感がある場合は、水を抜いた方が良い場合もあります。
キレイに消毒した針などで、水疱に小さな穴をあけます。
中の水を出したあとは、患部をしっかりと消毒したあと、必要に応じて外傷用の薬を患部に塗った上でテーピング等で覆います。
その際、マメの皮は切り取らずにそのままの状態にした方が治りが早いです。
破れたマメの対処法
破れたマメは外部からの細菌感染のリスクがあるため、しっかりとケアすることが重要です。
マメを洗い、清潔にする
破れた部分を流水でよく洗い、細菌の侵入を防ぎます。
5分ほど水で流したあと、絆創膏やガーゼで覆って保護します。
アルコール消毒は痛みを伴うことがあるので、避けた方が良い場合もあります。
皮は取り除かない
破れたマメの皮は自然な保護バリアとして機能します。
できるだけ皮を残し、完全に破れている場合も剥がさず、患部を保護しましょう。
皮を完全に取ってしまうと、再生に時間がかかるので治りが遅くなります。
テーピングや保護パッドを使用
スポーツ時は患部に摩擦が加わらないように、適切にテーピングや保護パッドを使用します。
特にプレー中は、テーピングをしっかり巻いておくことでさらなる損傷を防ぎます。
自宅などで活動していないときは、できるだけ患部を乾燥させて空気にさらすと治癒が早くなります。
ただし、外出時や摩擦が予想されるときは、しっかり保護しましょう。
マメを予防するアイテム
マメを予防するためには、正しいスイングフォームを心掛けることも大事ですが、上記でも触れているようにマメを防ぐためのアイテムもあります。
バッティンググローブ
野球用のバッティンググローブを使用することで、摩擦を軽減し、マメができにくくなります。
大きすぎると摩擦の原因にもなりますので、しっかり手にフィットするものを選び、手が滑らないようにしましょう。
特に子どもの場合は、成長を考えて大きめのものを選びたくなりますが、バッティンググローブに関してはジャストサイズまたは少し小さめのサイズを選ぶようにしてください。
グリップテープ
バットのグリップに専用のテープを巻くと、握りやすくなり、摩擦を抑えることができます。
握力の弱い人は厚めのグリップテープ、握力の強い人は薄めのグリップテープが、手にフィットしやすいです。
グリップ力が向上することで、マメができるリスクが軽減します。
テーピング
テーピングはマメの予防と対処法両方ともに活用できます。
テーピングを施すことで、摩擦を直接皮膚に与えず、テープがクッションの役割を果たすため、マメの予防・悪化を防ぐことが出来ます。
また、マメができてしまうと、摩擦や圧力が加わると痛みを感じやすくなります。
テーピングによってクッション効果を得られるため、痛みを軽減する効果があるため、試合中にマメが出来てしまった場合の応急処置としても使用できます。
注意ポイント
マメが化膿したり、痛みや腫れが引かない場合は、医師の診察を受けましょう。
感染が進行すると治癒が遅れたり、悪化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
まとめ:マメの位置から学び、フォーム改善を目指す!
今回は、野球の素振りでマメができることについて解説しました。
マメの位置によって、バットの握り方やスイングフォームの改善点がわかるため、マメは打撃技術向上のための大きなヒントになります。
良いマメは母指球や指の付け根部分にでき、正しい握り方をしている証拠です。
一方、指先や手のひら中央にできるマメは改善が必要で、バットの握り方やスイングの力加減を調整する必要があります。
マメができてしまったときの対処方法としては、マメが破れている・いないに関係なく、清潔に保ち保護することが大切です。
予防策としては、バッティンググローブやグリップテープなどのアイテムもあるため、有効活用していきましょう。
マメは単なる痛みだけでなく、自分のスイングやフォームを見直す大切なサインです。
適切なケアと予防を心がけながら、効率的な練習を積み重ねることで、より高いパフォーマンスを目指しましょう!